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(読み)ゆう

精選版 日本国語大辞典 「邑」の意味・読み・例文・類語

ゆう イフ【邑】

〘名〙
① 人の集まり住むところ。むら。さと。町。
続日本紀‐和銅二年(709)一〇月庚戌「比者、遷都易邑、揺動百姓、雖鎮撫、未安堵」 〔論語公冶長
諸侯大夫領地封土。〔詩経大雅・文王有声〕

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デジタル大辞泉 「邑」の意味・読み・例文・類語

ゆう【邑】[漢字項目]

人名用漢字] [音]ユウ(イフ)(漢) [訓]むら
人の集まり住む区域地方の町や村。「郷邑城邑村邑都邑
諸侯などの領地。「采邑さいゆう封邑ほうゆう
[名のり]くに・さと

おお‐ざと〔おほ‐〕【×邑】

漢字つくりの一。「郡」「部」などの右側の「阝」の称。「阝」が漢字の左側にある「こざとへん」に対していう。おおざる。のぼりざと。

おお‐ざる〔おほ‐〕【×邑】

おおざと」に同じ。

ゆう〔イフ〕【×邑】

人の集まり住む所。むら。町。
諸侯・大夫の領地。封土。

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世界大百科事典 第2版 「邑」の意味・わかりやすい解説

ゆう【邑】


[中国]
 古代集落総称。邑の字は,土地,区画を示す口と,ひざまずいた人を示す巴との会意文字で,人間の居住地,集落を表す。都,郷などの字の旁(つくり)としてつく阝(おおざと)は邑の変形である。太古から春秋時代中期までの集落は,すべて邑と考えることができる。邑は,多くの場合囲壁をめぐらし,その外側耕地を所有した。人びとは,宗廟とを中心に,この邑で共同体的生活を営んでいたと考えられる。それは社会構造の基礎をなしており,当時の国はすべてこのような一種都市国家(邑制国家)であった,と考える説が有力である。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「邑」の解説

邑(ゆう)

邑の字形は,城壁などの一定の領域と,ひざまずいた人の姿をあわせたものである。大きな都市から小さな集落まで広くさす。中国古代の都市を邑に代表させて,都市国家を邑制国家ともいう。この場合の邑の内部は地縁ではなく,血縁によって結びついていた。殷(いん)周の国家は,王室の大邑を中心として大小の邑が累層的に結びついた構造としてとらえられている。

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旺文社世界史事典 三訂版 「邑」の解説


ゆう

中国の先史・古代初期の農耕集落
字の意味は土壁で囲まれた集落のこと。氏族共同体の祭祀と生活の単位で,のち部族国家の中心地の意味に発展し,その有力なものを大邑といった。

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世界大百科事典内のの言及

【守令】より

…員(ウオン)ともいう。道の長官である観察使の監督下で,(府,大都護府,牧,都護府,郡,県等,道内の行政区画の総称)内の統治にあたった。その任務は守令七事と呼ばれ,農業を盛んにすること,戸口数を増やすこと,学校を興すこと,軍政を修めること,賦役を均等に課すこと,裁判を迅速に行うこと,奸悪な人物をなくすことであり,この七事を基準にして観察使が各守令の勤務評定を行い,善・殿・悪・最の4等級の評価を中央に報告する仕組みであった。…

【都市】より

…第2次大戦後の中国史研究の進展,なかでも中国における考古学の成果の増大と,他方ヨーロッパ近代の意味づけの変化とが相まって,中国の都市に対して異なった見方が提出されるようになってくる。
[邑から都市へ]
 中国文明が発祥した黄河中流域では,自然環境を反映して邑(ゆう)と総称される都市的集落が叢生した。邑を都市(城市)国家と理解する学者も多いが,墻壁で囲繞した市域のまわりは田土で,そこに居住する人民の大部分は農民で占められていた。…

※「邑」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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